「世にも奇妙な物語」とは、フジテレビ系列で1990年から放送されているオムニバス形式のテレビドラマです。YouTubeでもその一部を見ることができ、たとえば来世に自らの魂が宿る物件(生命体)を決める「来世不動産」や、他人の秘密をこっそり公開できるウェブサイトにまつわる「密告ネット(チクリネット)」などの物語があります。
現実には絶対に起こり得ないような奇想天外な内容のストーリーに、夢中になること間違いなしです。
ぜひ、いろいろな作品を視聴してみてください。
2006年に「涼宮ハルヒの憂鬱」(すずみやはるひのゆううつ)という、パラレルワールドを題材にしたラノベやアニメが流行しました。以下が特設サイトです。
涼宮ハルヒの憂鬱 特設ファンサイト
涼宮ハルヒという女子高生は平凡な日常に不満を抱き、超常現象などの非日常を望んでいました。ハルヒは世界を自分の思い通りに変えてしまう能力を持っており、彼女の周りには宇宙人や異世界人や超能力者が出現。そして、たとえば夏休み期間のうち8月17日~8月31日の15日間が記憶をリセットした上で15000回以上ループしてしまう(ハルヒシリーズの一編「エンドレスエイト」より)というような奇想天外な現象を次々と引き起こしていきます。
「涼宮ハルヒの憂鬱」には、時間の流れを変えることで「今生きている現実とは別の、もう1つの現実」を提示するパラレルワールドの考え方が反映されており、ある意味平坦な日常を生きる私たちを魅了するものがあります。今もライトノベルやDVDなどが発売されているので、まだ観たことのない方はぜひ調べてみてはいかがでしょうか。
【参考】
私たちは普段「心霊現象が起きた」「占いが当たった」など、不思議現象を信じてしまうことがありますが、これは科学的には人間の脳は騙されやすいという認知の仕組み(認知心理学の理論)で説明できます。
たとえば心霊現象は幽霊に似た形のものを幽霊と錯覚してしまったり、他の要因で発生した音を幽霊の仕業を思い込んでしまったりすることが原因です。また占いを信じることについては、占いの当たっている部分だけに着目して「当たった」と思い込んでいるだけで、占いの結果全体を見渡せば外れている部分も多いはずです。他にも、手品にはトリックがあるにもかかわらず簡単に騙され、奇術師の実演に驚いてしまうことなども同様の例として挙げられます。
つまり、超常現象は現実には起こり得ないものと言えます。しかしそれでも、超常現象に巡り合うことができるならば巡り合ってみたいと思うのが人間の心理。「涼宮ハルヒの憂鬱」は、人間のそのような憧れを描いたストーリーです。
日本の小説家・SF作家であった星新一(ほししんいち、1926-1997)は、「ショートショートの神様」と呼ばれ、ユーモアあふれる独特なストーリーの短編小説を多数執筆しました。
星新一のショートショート
画像出典:Amazon
上記が星新一の作品の1つ。作品一覧は
星新一公式サイト で見ることができます。
SFを題材としており、想像もしなかったようなハッとする展開が訪れる奇想天外なストーリーデザインが星新一のショートショートの魅力。子どもから大人まで楽しめる書籍なので、まだ読んだことのない方はぜひご覧あれ。
曽山一寿(そやまかずとし、1978-)の作品「絶体絶命でんぢゃらすじーさん」は、少年向けのギャグ漫画。かなりぶっ飛んだギャグが特徴的で、大人でも笑える面白い内容です。アニメ化もされており、YouTubeでも見ることができます。たとえば、以下の作品。
何の脈絡もないセリフを強引に繋ぎ合わせたり、唐突に意味不明なセリフやイラストを挿入したりすることで、奇想天外で突飛なギャグを生み出しています。知っている人にとっては有名な作品ですが、非常に優れた「ギャグ(笑い)のデザイン」と言えるでしょう。