超芸術トマソンとは何か?例を挙げて分かりやすく解説 - 美術・デザインにおける「遊び」の発想法

日本の前衛芸術家であった赤瀬川原平(1937-2014)は、「超芸術トマソン」という概念を提唱しました。「超芸術トマソン」とは、不動産に付属し、あたかも展示されているかのような無用の長物のことです。
たとえば、以下のように途中で途切れた階段や橋、建物の2階にある無意味な扉などが例として挙げられます。
超芸術トマソンの作例

途中で途切れた階段

画像出典:Wikipedia

超芸術トマソンの例

途中で途切れた橋

画像出典:ふるほん住吉

超芸術トマソンの例

建物の2階にある無意味な扉

画像出典:ふるほん住吉

これらは芸術作品以上に非実用的であることから「超芸術」とされ、さらにアメリカのプロ野球選手ゲーリー・トマソン(1951-)が不発ばかりで、空振りを見せるために存在しているかのような姿が「無用の長物」であったことから「トマソン」という語をつなげて「超芸術トマソン」と名付けられました。

本記事で紹介した例以外にも、街中を探してみるとさまざまな「超芸術トマソン」が見つかるかもしれません。ぜひ、探索して楽しんでみてはいかがでしょうか。
【関連書籍】赤瀬川原平『超芸術トマソン』 / 赤瀬川原平『トマソン大図鑑 空の巻』 / 赤瀬川原平『トマソン大図鑑 無の巻』
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